外壁や屋根に対して行う下地処理の重要性
下地処理は、外壁塗装や屋根塗装を行う上で欠かせない工程です。
一目見ただけで、明らかに外壁や屋根が汚れていると判断できる場合もありますが、外壁や屋根の汚れが目立たない場合もあります。
しかし、前回の塗装工事から数年も時間が経過しているのであれば、たとえ目立っていなくても、外壁や屋根には様々な汚れが付着しているのが普通です。
ホコリは外壁や屋根に付着する代表的な汚れで、凸凹している場所に付着しやすいのが特徴です。
白系の外壁や屋根を使用している場合に目立ちやすいのがカビで、風通しの悪いところ、日当たりがよくないところはカビ発生のリスクが高まります。
外壁や屋根の色によってはカビがあまり目立たず、いつの間にかカビが増殖する恐れもあるので注意が必要です。
サビは放っておくとどんどん被害が広がる上、症状が進行するに従って落としにくくなる、非常に厄介な汚れです。
湿気が多く、かつ日当たりがそれなりによいところで発生しやすいのが藻です。
カビと同様に、白系の外壁や屋根に発生すると非常に目立ちます。
一戸建て住宅が大きな道路に面している場合は、広範囲にわたって付着しやすい排気ガスの汚れも加わるのが厄介なところです。
環境や前回に使用した塗料などの条件によって付着しやすい汚れは変わってきますが、いずれにしても時間が経過すれば各種の汚れが外壁や屋根に付着します。
塗料を塗ることによって作られ、外壁や屋根を守る役割を担う塗膜も、時間が経過すれば顔料が浮き出て、汚れと化す恐れがあります。
様々な汚れが付着していたり、前回の塗装工事で作られた塗膜がそのままだったりすると、その上から塗装工事を行っても想定通りの効果は得られません。
それどころか、塗装工事終了後すぐにひび割れが発生するなど、様々な不具合を引き起こしかねないのです。
塗膜を作り、正常に機能させるために欠かせないポイントは、外壁や屋根に対して均一に塗ることです。
しかし、汚れや以前の塗膜がそのまま残っていては、新たに塗装を行っても均一に塗ることはほぼ不可能です。
新たな塗膜がうまく作られたとしても、内側の塗膜が剥がれることで、うまく機能しなくなる恐れもあります。
耐用年数が10年の塗料を下地処理なしで使用したら、半分の5年どころか、それよりも短期間で不具合が出てもおかしくはありません。
そのため、外壁にしろ、屋根にしろ、まずは素材をフラットな状態に戻す下地処理が必要なのです。
具体的な下地処理のやり方
下地処理の最初の段階では、ホコリやカビ、藻、古い塗膜などの多くの汚れを高圧洗浄で落とします。
洗車用などの家庭向けの高圧洗浄機も強力なパワーを持っていますが、塗装業者が使用するのは、家庭向けのものよりさらに強力な高圧洗浄機です。
そのため、高圧洗浄機だけで多くの汚れを落とせるものの、症状が進行しているサビは十分に落とせるとは限りません。
広がりを見せているサビを高圧洗浄機で落とすのは難しいので、高圧洗浄機の使用後にサビが残っていれば、ケレン作業に取り掛かるのが一般的です。
ケレン作業とは、電動工具のディスクサンダーや紙やすりなどの道具を使用して、サビを落とす作業のことです。
高圧洗浄機で古い塗膜をしっかりと落とせていない場合は、ケレン作業で塗膜への対処も行います。
前回の塗装工事から時間が経過しており、効果が落ちている塗膜であれば高圧洗浄機やケレン作業で十分な場合が多いです。
逆に、前回の塗装工事からあまり時間が経過していない場合、塗膜を剥がすのは簡単ではありません。
このような対処が難しい塗膜が残っている時には、塗装剥離剤を使用します。
仕上がりに不満があって再度の塗装工事を行いたい、塗装工事後の早い段階で不具合が発覚したなどの理由により、比較的新しい塗膜を剥がす必要がある場合、塗膜剥離剤を使用するのが一般的です。
塗膜剥離剤は塗膜を剥がす力が非常に強く、作業を効率よく進められる反面、コストは割高です。
また、塗装業者の技術力に難があると外壁や屋根を傷めるリスクが高まるため、高圧洗浄機やケレン作業のみで塗膜を落とすほうが無難ではあります。
外壁や屋根に経年劣化の症状が見られる場合、下地処理の一環として、経年劣化への対応を行うことも珍しくはありません。
たとえば軽度なひび割れであれば、セメントを打ってから慣らしていく、いわゆるセメント補修で対応するのが一般的です。
また、タッカーと呼ばれる専用の大型ホッチキスを使った際にできる、穴の処理が不十分である場合には、パテ埋めと呼ばれる成形作業で対応します。
下地処理の出来は塗装工事の結果に直結するため、下地処理の経験が豊富な、信頼できる塗装業者に依頼することが大事です。
埼玉県川口市周囲のエリアの一戸建てにお住まいで、塗装工事を検討しているのであれば、地元で多くの塗装工事を請け負ってきたファルベまで気軽にご相談ください。